外陰部臭症(すそわきが)治療
Treatment Overview治療概要
外陰部臭症(すそわきが)は外陰部における腋臭症のことです。外陰部はアポクリン腺が多く、アポクリン汗腺から分泌される汗には、アンモニアや尿素など、臭いの原因となる成分が含まれており、皮膚の常在菌がこれらを分解することで独特の臭いが発生します。アポクリン腺は外陰部以外にも、脇の下や耳の中、乳頭周囲に存在します。特に陰部は蒸れやすいため、アポクリン腺から分泌される汗の臭いがさらに強調される傾向にあります。
腋臭症の体質の方は、外陰部臭症も併発していることが多いです。清潔にしているにもかかわらず、陰部の臭いが気になる方は、外陰部臭症の可能性がありますのでご相談ください。

多汗に対する治療方法
ボトックス治療
ボトックスとは、ボツリヌス菌が産生するA型ボツリヌストキシンを有効成分とする薬剤です。注射することで、汗の分泌に関わるエクリン腺の活動を抑え、過剰な発汗を軽減し、汗の量が減ることで陰部のにおいが気にならなくなる効果が期待されます。極細の針を使用して少量ずつ注入し、効果は通常3〜6カ月ほど持続します。


切開法とは
皮膚を3~4センチ切開し、皮膚を反転させ、臭いの原因であるアポクリン汗腺を切除する治療法です。皮弁法や剪除法、反転剪除法とも呼ばれます。汗腺自体を除去するため、再発のリスクが少ないとされています。縫合方法として、外縫い・中縫い(インスィーム法)の両方を採用しており、お好きな方法を選択いただけます。

吸引法とは
皮膚に3〜4mmの傷を作り、それを通じて吸引機を使用しアポクリン汗腺を吸引し、取り除く治療法です。傷の大きさを最小限に抑えつつ、1回の治療で一般的に40%~60%の効果が得られるとされ、その効果は長期間持続します。2回行うことで、効果は約80%以上に増加するとされています。傷跡が小さいため、術後の見た目が気になる方に推奨される治療法です。切開法よりも傷跡が目立ちにくい点が特徴です。

Riskリスク・副作用
出血、内出血、腫れ、血腫、熱感、感染、痛み、むくみ、発赤、瘢痕、色素沈着、ケロイドなど
※詳しくはカウンセリング時にご説明いたします。
Flow治療の流れ
STEP01 診察・カウンセリング
手術を担当する医師がカウンセリングを行います。
希望をお伺いし、適した治療をご提案します。ご不明点やご質問などがあれば、お気軽にご相談ください。
STEP02 撮影
術後の変化を確認するために、施術前の写真を撮影します。
(ボトックス治療の場合は、撮影の必要はありません。)
STEP03 デザイン
医師によるマーキング(デザイン)を行います。
ご納得していただけましたら手術の準備を開始します。
STEP04 麻酔
局所麻酔をおこないます。※局所麻酔は手術のご料金に含まれています。
ボトックス治療の場合は局所麻酔の必要はありません。
痛みに弱い方や不安が強い方には、麻酔クリーム、笑気麻酔、静脈麻酔もご用意しております。※別途費用がかかります。
STEP05 手術
手術中は麻酔が効いているため、痛みを強く感じることはありません。
アフターケア
ボトックス治療は施術後すぐにご帰宅が可能です。
切開法、吸引法による治療を施術された場合は、院内でしばらくお休みいただいた後、ご帰宅となります。
Treatment period and frequency治療の期間・回数
ボトックス治療 1回
術後の通院は必要ありません。
切開法 1〜3回
排液を吸い出すドレーンを入れた方は翌日受診していただきます。
外縫いの場合は1週間後に受診していただきます。
傷の状態を確認してから抜糸を行います。
中縫い(インスィーム法)の場合は抜糸の必要はないため、1週間後の受診は必要ありません。
吸引法 1回
術後の通院は必要ありません。
※術後気になること、ご不安なことがあれば医師の診察が可能です。
お気軽にお問合せください。
ボトックス注射について
【未承認医薬品の使用について】
当院で使用しているボトックス(アラガン社製)は、厚生労働省により「腋窩多汗症(わきの多汗症)」などで承認されている医薬品です。ただし、会陰・鼠径部の多汗症に対する使用は承認された適応症ではなく、医師の責任において行う適応外使用です。
【入手経路等】
当院では、厚生労働省の承認を受けたアラガン社のボトックスを、医師が責任を持ち、国内の正規代理店を通じて入手し治療に使用しています。
【国内の承認医薬品の有無】
アラガン社製ボトックスは国内承認薬ですが、会陰・鼠径部の多汗症に対して承認された医薬品は現在ありません。
【諸外国における安全性等に関する情報】
アラガン社のボトックスは、米国FDAおよび日本の厚生労働省の承認を受けており、世界各国で広く使用されています。なお、会陰・鼠径部の多汗症に対しても臨床的に用いられていますが、日本では適応外使用となります。
【リスク・副作用について】
施術後、一時的な赤み、腫れ、内出血、頭痛、違和感、筋力低下、表情のこわばりなどが生じることがあります。まれに重篤な副作用が発生する可能性もありますので、事前に医師が詳しくご説明します。
【医薬品副作用被害救済制度について】
当院で使用しているアラガン社製ボトックスは国内承認医薬品のため、適正に使用した上で万が一重篤な副作用が生じた場合には、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象となる可能性があります。ただし適応外であることをご理解いただいた上で、施術いたします。
FAQよくあるご質問
A.手のひらの多汗症などで神経を遮断する手術を行なった場合、他の部位の汗が増える代償性発汗が副作用として知られています。しかし、ボトックス注射はこのような副作用のリスクが低い治療法であり、比較的安全な治療法とされています。
A.ボトックス注射は、神経を切断する手術と異なり、代償性発汗が起こるリスクは低いとされています。ただし、体質や治療範囲によっては、ごく軽度に他の部位の発汗が気になる場合もあります。
A.吸引法の切開は約3~4mmと小さく、一般的には傷跡は目立ちにくいとされています。ただし、傷の治り方や目立ちやすさには体質や肌質による個人差があります。
Fee費用について
総額 | 126,500円〜646,500円 |
外陰部臭症(すそわきが)治療
ボトックスビスタ注射 | 165,000円 |
韓国製ボトックス注射 | 110,000円 |
院長手技代 | 11,000円 |
吸引法 | 275,000円 |
切開法(外縫い) | 330,000円 |
切開法(インスィーム法) | 498,000円 |
麻酔クリーム | 11,000円 |
笑気麻酔 | 33,000円 |
静脈麻酔 | 66,000~198,000円 |
外科診察料 | 5,500円 |
当院の施術はすべて保険適応外の自由診療です。
お問い合わせCONTACT
※未成年者の場合、親権者様の同伴が必要となります。また、同意書・ご本人様、親権者様の身分証の確認が必要となります。
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