東京都銀座の美容外科・美容皮膚科
眼窩脂肪とは|腫れぼったい目や目の下のたるみの原因はこれ?
腫れぼったい目や目の下のたるみの原因の一つとして挙げられる、「眼窩脂肪」というものをご存じですか?
眼球の下、下まぶたの奥にある眼窩脂肪は、物を見るために不可欠な目に対してさまざまな悪影響を及ぼす場合があります。
そこで本記事では、眼窩脂肪とは具体的にどのような物なのか、また眼窩脂肪によって目にどのような悪影響を及ぼすのかを詳しく解説します。
あわせて、眼窩脂肪によって現れた症状を改善するためにルクスクリニックがご提案する治療方法のご紹介もするので、目が腫れぼったくなっていたり、たるんだりしてお悩みの方はぜひ参考にしてください。

Contents
眼窩脂肪とは?

眼窩脂肪は、頭蓋骨の内側にある「眼窩」という空間内部で眼球と頭蓋骨の隙間を埋めるクッションのような役割を担う脂肪です。
主に眼球の保護を目的としており、体内にあるさまざまな脂肪のなかでも重要な役割があります。
眼窩脂肪が悪さをする例
眼窩脂肪が原因となり、さまざまな悪影響を及ぼす場合があります。
目の上、そして目の下に分けてそれぞれ解説します。
目の上の眼窩脂肪

【まぶたの腫れぼったさ・重たい目元】
加齢や遺伝によって眼窩隔膜が緩むと、脂肪が前方へと押し出されます。その結果として上まぶたが分厚くなり、「腫れぼったい、眠そう」といった目に見えてしまいます。
一重や奥二重の方の場合は特に目立ちやすく、「目を開きづらい」「アイメイクが映えない」などの機能的・美容的な問題に発展するケースも少なくありません。
【眼瞼下垂・二重の消失】
上眼眼窩脂肪が前方へと張り出すと、瞼を持ち上げるための筋肉郡が圧迫され、上まぶたが下がりやすくなります。
その結果、視界が狭くなったり、二重のラインが消えてしまうといった症状が現れます。
なお、このように視界に影響を及ぼす場合は「まぶたの脂肪が多いタイプの眼窩下垂」として治療対象となる場合があります。
【加齢性のくぼみ目との対比】
脂肪が萎縮・下垂下方移動している場合は上まぶたに影ができ、「くぼみ目」「やつれた印象」になりやすいなど、目元の印象が大きく変わります。
目の下の眼窩脂肪

【目の下のふくらみ(目袋)】
加齢の影響で眼輪筋や眼窩隔膜が緩む、また皮膚の菲薄化・弾性が低下することで眼窩脂肪が前方へと押し出されることで目の下がぷっくりと膨らみ、いわゆる「目袋」や「目の下のたるみ」と呼ばれる状態になります。
この状態になった場合、光の当方によって影ができ、クマのように見える方もいらっしゃいます。
【目の下のたるみ・シワ・老け見え】
眼窩脂肪の突出だけでなく、その下の皮膚脂肪の痩せや骨の萎縮によって窪みができる 皮膚や筋肉がたるむことによって段差(膨らみと凹み)ができ、クマが目立って老けた印象になりやすいです。
目の下の膨らみによってこの段差は、涙袋(眼輪筋)が不明瞭になり、 との境界線を不自然に見せる原因になることもあります。
【脂肪の萎縮・下垂によるクマ】
膨らみとは逆に、脂肪が減少・下垂することで目の下がくぼんだ場合も、影によってクマ(黒クマ)に見えることがあります。
関連記事:簡単に目の下のクマを治す方法はある?
眼窩脂肪の量をセルフケアでコントロールできる?
視界不良や目の印象が悪くなるなど、さまざまな悪影響を及ぼす可能性がある眼窩脂肪は、セルフケアでコントロールすることができるのでしょうか。
理由と合わせてその疑問にお答えします。
【結論】不可能
【理由①】脂肪の量と位置は自力で動かせない
- 眼窩脂肪は「眼球の奥」──つまり骨のくぼみの中にあり、その位置やボリュームを左右するのは隔膜・骨格・重力です。
- マッサージやツボ押しでは、この脂肪を前に出す/引っ込めることは物理的に不可能です。
【理由②】原因が「膜や靭帯のゆるみ」
- 眼窩脂肪を包む膜(眼窩隔膜)や、皮膚を支える靭帯(眼輪筋下縁靭帯など)がゆるむことで脂肪が前に出てきます。
- これらの構造物は筋肉ではなく線維性組織のため、鍛えたり引き締めたりすることはできません。
- 加齢によるコラーゲン変性も関係しているため、自然修復は期待できません。
【理由③】むしろ刺激を加えると悪化することも
- 強いマッサージや圧迫は皮膚の伸びや炎症を招き、たるみを進行させることがあります。
- 特に目の下の皮膚は非常に薄く、摩擦でメラニン沈着(茶クマ)を併発するリスクもあります。
ただし「見え方を改善する」セルフケアは一部可能
根本解決にはなりませんが、影やむくみを軽減することで「悪さをしている脂肪を目立ちにくくする」ことで、見え方の印象を改善することは可能です。
| アプローチ | 効果の方向性 | 具体例 |
| 血流・リンパ促進 | むくみによる一時的な膨らみを軽減 | 温冷タオル、目元温め、軽いリンパマッサージ(強くこすらない) |
| 保湿・ハリケア | 皮膚表面をふっくら見せ、影を目立ちにくく | レチノール・ペプチド・ビタミンC配合アイクリーム |
| 光による錯覚ケア | 凹凸の影を緩和 | ハイライト系コンシーラーで段差の影を飛ばす |
| 筋力維持(軽度) | 眼輪筋の衰え防止(=たるみ進行を遅らせる) | 軽いまばたきトレーニングなど |
ただし、上記の方法はあくまでも「現状の維持+目立ちにくくする」ことが目的のため、 「突出した脂肪を減らす」「くぼんだ脂肪を戻す」ことはできません。
関連記事:目の下のたるみを自力で治すことはできる?【美容外科医監修】
眼窩脂肪の突出・移動・減少に対する治療
ルクスクリニックでは、突出・移動減少した眼窩脂肪によって現れた悪影響を改善するための治療法をご提案しております。
「眼窩脂肪が多い場合」「眼窩脂肪が少ない場合」に分けてご紹介するので、ご自身の状態に当てはめ、改善方法の参考にしてください。
眼窩脂肪が多い場合の治療
眼窩脂肪が多い方へご提案する治療方法は以下の3つです。
眼窩脂肪切除・ROOF切除
上まぶたには、眼窩脂肪のほかにROOFという脂肪も存在しており、どちらが原因かによって治療法が異なります。
- 眼窩脂肪切除:
2〜3mm程度に小さく切開した部分から眼窩脂肪を少しづつ取り出すことで、上まぶた中央近くの厚みの軽減が期待できる。
二重埋没法や眉下切開、全切開と組み合わせることで、より自然な仕上がりが期待できる。 - ROOF切除:
眼輪筋下にある脂肪をROOFといい、眼窩脂肪切除より大きめの切開が必要。
眼窩脂肪切除よりも大きく切開してROOFを切除する。
通常は、二重全切開や眉下切開と併用し、まぶた全体のボリュームを改善して自然で整った二重ラインや、スッキリとした印象が期待できる。
ハムラ法
ハムラ法は、まぶたの外側、もしくは内側を切開して眼窩脂肪へアプローチする治療法です。
- ハムラ法:
まぶたの外側を切開し、余分な皮膚の除去と脂肪の再配置を行う。
下まつ毛に沿って切開するため傷跡が目立ちにくく、たるみが強い方でも対応可能。 - 裏ハムラ法:
まぶたの内側を切開して脂肪の再配置を行う。
皮膚を切開しないためダウンタイムが比較的少ない。
ハムラ法の症例
裏ハムラ法の症例
脱脂法
脱脂法は、経結膜下脱脂法と脱脂コンデンスリッチファット(CRF)法の2つの治療法があります。
- 経結膜下脱脂法:
下まぶたの裏側を切開して脂肪を取り出す。
腫れなど、術後のダウンタイムが比較的少ない。 - 脱脂コンデンスリッチファット(CRF)法:
経結膜下脱脂法と、患者様ご自身の脂肪を活用したコンデンスリッチファット(CRF)法を組み合わせた治療法。
目の下の凹凸(見た目)の改善効果が期待できる。
脱脂法の症例
眼窩脂肪が少ない場合の治療
眼窩脂肪が少ない方には、コンデンスリッチ脂肪注入やヒアルロン酸注入をご提案しております。
コンデンスリッチ脂肪注入
患者様の太ももやお腹から採取させていただいた脂肪から不純物や壊れた脂肪細胞を取り除き、健康な脂肪のみを注入する方法です。
ご自身の脂肪を利用しているため体に定着しやすく、自然な手触りや仕上がりを目指すことができます。
ヒアルロン酸注入
眼窩脂肪が少なく、たるんでしまった部分へヒアルロン酸を注入することで、立体感やハリを作り、自然な若々しさや明るい印象を目指していただくことができます。
ヒアルロン酸注入は、薬剤の選定や注入量によって仕上がりの印象に差が出るため、ルクスクリニックでは患者様一人ひとりの状態を丁寧に確認させていただき、適切なヒアルロン酸注入のご提案をさせていただきます。

関連記事:気になる目の下のたるみを改善したい!原因別におすすめの治療を紹介
まとめ
目を維持するために欠かすことのできない眼窩脂肪ですが、脂肪の量や加齢などが原因でさまざまな悪影響を及ぼす場合があります。
「目が腫れぼったい」
「目の下がたるんでいる」
「視界が狭くて出歩くことが怖い」
このようなお悩みのある方は、ぜひお気軽にルクスクリニックまでご相談ください。
患者様一人ひとりの状態やお悩みに寄り添い、「自然な美」と「過ごしやすい目の状態」を手に入れていただくためのお手伝いをさせていただきます。