東京都新宿区の美容外科・美容皮膚科
美容外科医が陥没乳頭の治し方を解説

「乳頭が引っ込んでいて見えない」「授乳がうまくできるか心配」など、いわゆる陥没乳頭に悩む女性は少なくありません。
特に身体の機能面で気になる点がある場合は、早めの対処が必要となるでしょう。
本記事では陥没乳頭の原因やセルフケアの方法、美容外科医が行う医療的なアプローチについて詳しくご紹介します。

Contents
陥没乳頭の主な原因
陥没乳頭の原因には、先天的なものと後天的なものの2種類があります。
先天性の原因
先天的な原因で陥没乳頭になっている場合、乳管が短かったり、乳頭の下にある結合組織が未発達であったりするケースが該当します。
バストには繊維状の索状組織が張り巡らされていますが、ここが短いがゆえに乳頭を内側へ引っ張ってしまうばあいもあります。
また、陥没乳頭には遺伝的な要因も関係しているといわれています。
日本人の約10%ほどが先天的に陥没乳頭の状態で生まれているといったデータもあり、決して珍しいお悩みではありません。
後天性の原因
後天的な原因によって起こる陥没乳頭は、思春期以降に乳頭が奥へ引っ込んでしまうタイプが該当します。
乳腺炎や乳管炎・外傷・手術など物理的な刺激によって起こるものや、乳房が急激に成長することでバランスが崩れて起こるもの、突然体重が減少することで起こるものなどさまざまなケースが挙げられます。
また、加齢によって乳房がたるみ、周辺組織が乳頭を覆ってしまうことで陥没するケースも珍しくありません。思春期以降から壮年期まで、誰もが陥没乳頭になる可能性があるでしょう。
乳がんや乳房パジェット病・乳管内乳頭腫などの腫瘍性疾患が原因となるケースでは、陥没乳頭が疾病の早期発見につながる可能性もあります。
成人後、急に乳頭が陥没した場合は、これらの疾病を疑い検診を受けることが大切です。
機能面から見た陥没乳頭を治すべき理由
見た目の面で改善したいと考える方も多い陥没乳頭ですが、実は機能面で問題を生じることがあります。
- 授乳時に支障がある
- うっ滞性乳腺炎のリスクが高まる
- 異常に気が付きづらい
- 衛生面の問題
それぞれの問題点について詳しく見ていきましょう。
授乳時に支障がある
陥没乳頭の状態では、赤ちゃんが乳頭をしっかりと咥えられず、母乳をうまく吸えない可能性があります。
授乳のたびにストレスを感じたり、母乳育児を断念せざるを得なかったりするケースも珍しくないでしょう。
これから妊娠を計画している方や、なるべく母乳での育児をしたいと考えている方は、早めに対応しておくことをおすすめします。
うっ滞性乳腺炎のリスクが高まる
乳頭が内側に入り込んでいると、母乳がうまく排出されず、乳腺内に留まりやすくなります。
これによって乳腺線を発症すると、強い痛みや発熱を伴うことも多いでしょう。
もちろん乳腺炎の原因は陥没乳頭だけではありませんが、少しでもリスクを減らし、産後の身体を労われるように対策しておくと安心です。
異常に気が付きづらい
乳頭が隠れてしまっていると、分泌物や出血などの異常を発見しにくくなります。
これによって、乳がんなどの乳房疾患を早期発見できず、治療が遅れてしまう可能性があるでしょう。
衛生面の問題
陥没した乳頭の溝や隙間には、垢や皮脂が溜まりやすく、雑菌が繁殖しやすい環境となります。
入浴時も完全に清潔な状態にはならず、かゆみや匂いなどのトラブルが起こりやすいでしょう。
陥没乳頭の改善を希望する方の中でも、多くの方がこうした衛生面の問題を気にして治療を受けています。

軽度の陥没乳頭に効果的なセルフケア方法
「仮性陥没乳頭」など、きわめて軽度の症状であれば、セルフケアで改善できる可能性があります。
これからご紹介する2種類のケア方法を学び、改善が見込めるか確かめてみると良いでしょう。
もちろん、すべての陥没乳頭がセルフケアによって改善するわけではありません。
下記のセルフケアで改善されない場合や、痛み・かゆみなどを伴う場合は、医療機関にて相談することが大切です。
乳頭マッサージ
手軽にできるセルフケアの方法として、乳頭マッサージが挙げられます。
- 親指と人差し指で乳輪の外側を軽くつまむ
- 内側から外側に向けてやさしく引っ張るようにして刺激する
- 乳輪周囲を円を描くようにして指圧する
- 乳頭が出ることを確認する
上記は入浴後などの皮膚が柔らかくなっているタイミングで行うことをおすすめします。
乳頭周りは非常にデリケートなため、乾燥を防ぐための保湿ケアを入念に行った上でマッサージすると良いでしょう。
乳頭吸引器の使用
陥没乳頭を改善するためのグッズとして、「乳頭吸引器」を使用するという方法もあります。
これは空気圧を使って乳頭を外に引き出すための道具であり、自宅で簡単に行えるといった利点があります。
とはいえ、簡単にできるからといって頻繁にやりすぎたり、何度も繰り返し使用したりするのはやめましょう。
乳頭周りが刺激によって炎症を起こしたり、却って陥没しやすくなったりする可能性があります。

セルフケアで改善しない陥没乳頭の治療方法
一時的に乳頭が外に出る「仮性陥没乳頭」ではなく、刺激を与えても改善が見られない「真性陥没乳頭」の場合、セルフケアでは適切な効果が望めません。
無理やり引っ張ると乳頭へ大きな負荷がかかってしまうため、医療機関で適切な治療を受けましょう。
今回はルクスクリニックで受けられる2種類の施術についてご紹介します。
陥没乳頭修正
陥没乳頭修正術は、出っ張りが短く円形に広がっている「扁平乳頭」や、乳頭が分裂している「裂状乳頭」などに対し、乳頭を引き出して形成する手術です。
ルクスクリニックでは乳管機能を温存したまま乳頭を形成できるため、後に授乳する際も支障をきたしにくいでしょう。
傷跡が最小限で済むよう、オプション費用なしでRFメスを使用しており、施術後の見た目にこだわりたい方にもおすすめです。
パフィーニップル修正/形成
陥没乳頭を改善した後は、パフィーニップル修正/形成術を同時に受けることもおすすめです。
これは膨らみのある乳輪をフラットに近づけたり、反対に自然な膨らみを形成したりする施術であり、より見た目の良いバストに近づけます。
陥没乳頭修正同様傷跡が小さく済むため、日常生活に支障をきたしにくく、コンプレックスの改善に役立つでしょう。

まとめ
陥没乳頭は決して珍しい悩みではなく、先天性・後天性を問わず多くの女性が経験しうるものです。
軽度であればセルフケアでも改善できる場合がありますが、重度な場合や機能面での障害を伴う場合は医療的な対処が必要となるでしょう。
いずれの場合も自分に合った対策が必要となるため、不安な点がある方は婦人科や美容外科などの専門医へ相談することをおすすめします。