東京都新宿区の美容外科・美容皮膚科
骨盤底筋の鍛え方|座りながらできるおすすめのトレーニング方法

くしゃみをした瞬間に尿漏れをしたり、下腹部の重だるさを感じたりする場合は、骨盤底筋の衰えが関係している可能性があります。
普段意識することの少ない筋肉だからこそ、健康でいるために日頃からトレーニングを行いましょう。
本記事では骨盤底筋の役割から、座りながらできるトレーニング方法、最新のサポートグッズなどを詳しくご紹介します。

Contents
骨盤底筋の役割と重要性をおさらい
骨盤底筋とはその名の通り骨盤の底を支えている筋肉のことです。
排尿や排便のコントロールを司っていることでも知られていますが、それ以外にも以下に挙げた4つの重要な役割を担っています。
骨盤内臓器の支持
子宮や膀胱・直腸といった骨盤内の臓器は、骨盤底筋があることで物理的に支えられています。
この筋肉が衰えると、臓器が下垂する「骨盤臓器脱」につながることがあります。
姿勢と体幹の安定
骨盤底筋はインナーマッスルの一種であり、腹横筋や横隔膜・背筋などと連動して動いています。
これらが正しく働くことによって、背筋が自然と伸び、美しい姿勢を保持できます。
腹圧の調整
重い荷物を持ち上げるなど、お腹に力を入れる際に必要となるのが「腹圧」です。
骨盤底筋が引き締まっていることで腹圧のバランスが安定し、中に収まっている内臓も正しい位置にキープできます。
性生活や出産にも関与
女性にとっては、骨盤底筋の強さが性的な感度や出産・産後の回復に大きく影響を及ぼします。
トレーニングを習慣づけることによって、周りに相談しにくい性生活の悩みにつながる可能性もあります。
骨盤底筋が衰える原因とは?
年齢によって衰えると思われがちな骨盤底筋ですが、近年は若い世代であっても衰えが見られる場合があります。
骨盤底筋が衰える主な原因を7つチェックしながら、自分に当てはまるものがないか確認しましょう。
妊娠・出産を境に
妊娠中にかかる子宮への重みや出産時の負荷によって、骨盤底筋は大きなダメージを受けます。
特に経膣分娩を出産した女性の場合、筋肉が回復するまでに時間がかかったり、完全に元の状態まで戻らなかったりすることがあります。
加齢
骨盤底筋もほかの筋肉同様、加齢によって自然と衰えていきます。
具体的には40歳を過ぎたあたりから徐々に機能が低下し始め、尿漏れなど生活への影響も出始めるでしょう。
肥満
体重の増加によって腹圧が高くなると、骨盤底筋は常に過剰な負担を受け止めることになります。
これが長期間続くことにより、筋力の低下を招きます。
便秘・排便時のいきみ
便秘による過度ないきみが続くと、骨盤底筋にも大きなダメージが及びます。
慢性的な便秘に悩んでいる方は、「たかが便秘」と軽視せず、いきみが引き起こすさまざまなデメリットにも注意しなければなりません。
運動不足による筋力低下
日常生活で身体を動かす機会が減ると、骨盤底筋が鍛えられるタイミングも失われてしまいます。
特にデスクワークなどで座ったまま過ごす時間が長い方は注意が必要です。
体型の変化
姿勢の崩れや骨盤のゆがみも、骨盤底筋の機能に大きな影響を及ぼします。
猫背や反り腰が続くと身体のバランスが崩れ、筋肉が適切に働かなくなる可能性があります。
ホルモンバランスの変化
更年期以降の女性など、女性ホルモンのバランスに変化が見られる時期は、筋力の低下を招きやすいといえます。
特に「エストロゲン」は筋力の維持に必要なホルモンのため、バランスの乱れは月経不順や更年期の症状と併せて注意しておかなければなりません。
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骨盤底筋の鍛え方
骨盤底筋は放置してしまうと次第に衰えていくため、日頃のケアを通して鍛える必要があります。
自宅でもできるトレーニングの方法を学ぶとともに、美容医療で受けられる治療についても確認していきましょう。
自宅でもできるトレーニング方法
仰向けで行うトレーニング

- 仰向けに寝て、足を肩幅に開き、両膝を軽く曲げて立てる
- 体をリラックスさせたまま、肛門・尿道・膣全体(女性の場合)を5秒ほど締める
- 陰部全体をじわじわと引き上げるイメージで締める
- その後、力を抜いてリラックス
- この「締める→緩める」を1分間のサイクルで10回(計10分間)繰り返す
椅子に座ったまま行うトレーニング

- 椅子に深く腰掛け、背もたれに背中を預ける
- 足は床につけ、膝を90度に曲げる
- 肛門や尿道を「キュッ」と引き上げるように締める(3秒キープ)
- ゆっくり力を抜く
- これを10回繰り返す
立ったまま行うトレーニング

- 足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立つ
- 肛門や尿道を「キュッ」と引き上げるように締める(5秒キープ)
- ゆっくり力を抜く
- これを10回繰り返す
座っているだけで骨盤底筋を鍛えられる「スターフォーマーPRO」

自宅でトレーニングを続ける自信がない方や、手っ取り早く変化を求めたい方は、当クリニックで提供しているスターフォーマーPROをお試しください。
磁気刺激によって強制的に筋肉を収縮させることで、椅子に座りながら骨盤底筋のトレーニングが可能です。
神経から刺激できることから、リハビリ目的でも活躍しています。

また、血流を促進することでクリトリスの感度を上げたり、乾燥を防いだりといった効果も期待できます。
骨盤底筋トレーニング効果を高めるコツと注意点
骨盤底筋のトレーニングは、むやみやたらにやればよいというわけではありません。
これからご紹介するいくつかのコツと注意点をおさえ、効率的なトレーニングを心掛けましょう。
骨盤底筋トレーニングのコツ
- 呼吸と連動させる
- 正しい姿勢で行う
- 「締める」と「緩める」を繰り返す
- とにかく継続する
力を入れようとするとどうしても息を止めてしまう方が多いですが、筋肉を効率的に動かすためには、呼吸を止めずに吐くタイミングで骨盤底筋を締めることが大切です。
トレーニングの際は背筋を伸ばし、骨盤を立てた状態で続けましょう。
過度な腹圧をかけない
- 過度な腹圧をかけない
- お腹やお尻に力を入れすぎない
- 無理をしない・痛みがある場合は中止する
- 自己流で続けて効果が感じられない場合は専門家に相談
- 肥満や便秘の改善も重要
骨盤底筋を鍛えるためには、トレーニングを続けるだけでなく、肥満や便秘といった根本的な原因を改善することが大切です。
トレーニングを過剰にやりすぎるのではなく、なるべく長く続けられるよう、1日の負担をおさえて行いましょう。
骨盤底筋を鍛えるのにおすすめのアイテム・グッズ
骨盤底筋を自宅で鍛える際は、市販のトレーニンググッズを使うこともおすすめです。
骨盤底筋トレーニングボール・ケーゲルボール
「簡単に鍛えられる」として人気のトレーニングボール。
衛生管理が不十分な場合は膣内感染のリスクがあるため、常に清潔な状態を保つことが大切です。
また、重すぎる製品やサイズが合わないものは粘膜を傷つける恐れがあるため使用できません。
セルフケアに自信がない方や、自分に合うアイテムが分からない方は、医療機関にて専門的なアプローチを行う方がよいでしょう。
スマホ連動型トレーニングデバイス
筋肉の動きをアプリで可視化できるデバイスも登場しています。
トレーニングの方法や成果を確認しながら進められるため、一人でも継続しやすい点がメリットといえます。
EMS(電気刺激)トレーニングマシン
美容クリニックやエステサロンでも受けられるEMSマシンですが、家庭用の機器も登場しています。
自動的に筋肉を刺激することにより、自分で身体を動かす必要がないため、時間が限られている方や運動が苦手な方にもおすすめです。
骨盤底筋サポートクッション
椅子の上に置いて使用するタイプのアイテムであり、自然と骨盤が立ち、筋肉が活性化される構造になっています。
座るだけで使用できる手軽さもメリットの一つです。
骨盤底筋サポートショーツ・ガードル
骨盤周りを締め付けて位置を正してくれる役割があり、姿勢の補正や筋肉の補助として有効です。
太ももに挟んで使うトレーニング器具・多機能運動クリップ
筋肉の動きを意識しやすく、骨盤底筋と同時に内転筋なども刺激されるため、下半身の筋肉に対する相乗効果が期待できます。

まとめ
骨盤底筋は自分の目から見えない場所にありますが、内側から身体を支える重要な役割を担っています。
自宅やオフィスでトレーニングを続けるほか、自分に合った方法を選ぶためにも、専門のクリニックで相談することをおすすめします。